
先端医療というのは??
カツラで隠しても根本的な解決にはならず、育毛剤や発毛剤も効果に個人差があります。
植毛も高額で取り組みづらいです。
最先端医療で可能になるのは、自分の毛根細胞を体外で増やして頭皮に植え付ける技術です。
毛根細胞を再生している機関
大手化粧メーカーの資生堂が東京医科大学、東邦大学医療センター大橋病院と共同で開発しているのが「毛球部毛根鞘細胞(DSCC)※もうきゅうぶ-もうこんしょう-さいぼう」の培養です。
DSCCは発毛の司令塔である毛乳頭細胞の元になっている細胞です。
これを患者から10個ほど取り出して、体外で100万個ほどにまで増殖させます。
そしてそれらを患者の脱毛部位に注入します。
すると毛の成長が促され、毛を太く長くしたり、生え変わりのサイクルを長くしたりする効果が得られるといいます。
他にも独自研究をしている民間企業
資生堂以外にも、毛髪再生医療の研究開発を行っている民間企業がある。
電子機器関連メーカーの京セラです。
京セラと理化学研究所、バイオベンチャーのオーガンテクノロジーズの共同チームは、資生堂の手法とは異なります。
京セラがすすめる研究手法
毛の毛根に当たる毛包そのものを、大外で再生する研究を行っています。
毛髪の司令塔である毛乳頭細胞と、毛母細胞を形成する発毛因子を作るバルジ領域にある上皮性 幹細胞を取り出して、それを体外で組み合わせて 毛包原原基を作る。
得えられる効果
これを注入すれば、毛包がない場所にも毛穴ができ、そこ 毛が生えるようになります。
マウス実験ではすでに毛を生やすことに成功しています。
2019年には人間で臨床試験を行う見通しです。
理化学研究所が進める最新のカメラ技術
理化学研究所は、実用化に先駆けて毛包を体外から観察できる 方法を開発しました。
「in vivo発光イメージング法」です。
毛包を構成する細胞の一つであるNG2細胞を発酵させて超高感度カメラで撮影して、毛包の状態を見られる技術です。
これにより方法が成長期なのか、退後期なのか、休止期なのか見分けることができるようになります。
理化学研究所はこの技術を応用して市販の発毛剤の効果を検証していくというそうです。
2020年実用化?
両グループの毛髪再生医療は、どちらも2020年の実用化を目標に開発を行っているそうです。
もし実現すれば、自分自身の細胞を用いた本物の毛を再現できるようになります。